大人の歯の矯正にかかる値段は、治療方法と動かす歯の本数の2つでほぼ決まります。 目安は28万円ほどから165万円程度までと幅がありますが、その幅の大半は「どちらを選ぶか」による差です。
ただ、調べていると医院ごとに金額の出し方が違い、何と何を比べればよいのか分かりにくくなります。 装置代だけを載せている医院もあれば、検査料や調整料まで含めた総額を載せている医院もあるためです。
この記事では、治療方法別・動かす本数別の値段の目安と、装置代以外にかかるものの内訳、 値段を抑える3つの方法を整理します。実際に公開されている料金を調べたうえで、 比べるときに何を確認すればよいかまでまとめました。
大人の歯の矯正にかかる値段の全体像


大人の歯の矯正にかかる値段は、治療方法と動かす歯の本数の2つでほぼ決まります。 目安は28万円ほどから165万円程度まで幅がありますが、これは「どちらを選ぶか」で 変わる金額で、同じ条件なら医院ごとの差はそこまで大きくありません。
矯正は基本的に自由診療(公的医療保険が使えない自費の治療)です。 医院が独自に料金を設定できるため、まず「何にいくらかかるのか」を分けて見ると比べやすくなります。
値段は、次の3つを足したものと考えてください。
- 装置代(矯正そのものの費用)
- 装置代以外にかかるもの(検査、調整、保定装置など)
- 場合によって発生するもの(虫歯の治療、抜歯など)
医院によっては1だけを提示していることがあり、総額で比べないと安く見えることがあります。 「表示されている金額に何が含まれているか」を確認するのが、値段を正しく比べる最初の一歩です。
治療方法別の値段|4つの矯正方法を比べる


| 治療方法 | 上下前歯だけ(部分矯正) | 奥歯まで含む | 目立ちにくさ |
|---|---|---|---|
| 表側矯正 | 28万〜39万円 | 50万〜110万円 | 目立ちやすい |
| 裏側矯正 | 39万〜61万円 | 80万〜165万円 | ほとんど目立たない |
| ハーフリンガル矯正 | 50万円前後 | 66万〜143万円 | 上の歯は目立たない |
| マウスピース矯正 | 33万〜61万円 | 28万〜132万円 | 目立ちにくい |
※ 当院調べ(2026年9月時点・公開されている料金ページ4件より、すべて税込に換算)。 医院により設定は異なります。当院の料金は「東京銀座有楽町矯正歯科の料金」の項を参照してください。
マウスピース矯正は幅が最も大きい点に注意してください。同じ「マウスピース矯正」でも、 動かせる範囲がブランドによって違うため、金額だけを並べても比較になりません。
表側矯正
歯の表面にブラケットという装置を付け、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。 歴史が長く対応できる歯並びの範囲が広い一方、装置が見えます。 4つのなかでは値段を抑えやすい方法です。
裏側矯正
装置を歯の裏側に付けるため、正面からはほとんど見えません。 装置を一人ひとりに合わせて作る必要があり、扱いにも習熟が要るため、表側矯正より高くなります。
ハーフリンガル矯正
上の歯は裏側、下の歯は表側に装置を付ける方法です。 会話や笑ったときに見えやすいのは上の歯なので、見た目と値段のバランスを取りたい場合の選択肢になります。
マウスピース矯正
透明なマウスピースを段階的に交換しながら歯を動かします。取り外せるため食事や歯みがきの制限が少なく、 装置も目立ちにくい方法です。動かす範囲が限られる症例では、4つのなかで値段を抑えやすくなります。
動かす本数で値段は変わる
同じ治療方法でも、動かす歯が何本かで値段は大きく変わります。 矯正の値段を調べていて金額の幅が広く感じるのは、ここが混ざっているためです。
上下前歯だけを動かす場合
前から数えて上下12本程度を動かす方法です。部分矯正と呼ばれます。 動かす範囲が狭いぶん、値段も治療期間も抑えられます。 一方で、噛み合わせ全体を整える治療ではないため、適応できる歯並びは限られます。
奥歯まで含めて動かす場合
奥歯を含めて広い範囲を動かす方法です。噛み合わせまで含めて整えられますが、 動かす本数が増えるため値段は上がり、期間も長くなります。
下の歯だけ矯正したい場合
「気になるのは下の歯だけなので、そこだけ動かしたい」というご相談はよくあります。 下の歯だけを動かす治療自体は可能です。ただし2点、知っておいていただきたいことがあります。
- 上下の噛み合わせは連動しています。下だけを動かすと、上の歯との当たり方が変わることがあります。 検査で噛み合わせを確認したうえで、下だけで問題ないかを判断します
- 値段は「上下まとめて」より割高になりにくいとは限りません。片顎だけの料金設定がない医院もあり、 上下セットの料金と大きく変わらない場合があります
下の歯だけを希望される場合は、片顎のみの料金設定があるかを先に確認すると、比較がしやすくなります。
値段の内訳|装置代のほかに何がかかるか


装置代以外にかかる費用は、医院によって「別途」か「込み」かが分かれます。 以下は一般的な目安です。
治療を始める前
- 初回カウンセリング料:無料〜5,000円程度
- 検査・診断料:0〜30,000円程度
- 虫歯・歯周病の治療:1回につき1,500〜10,000円程度
- 抜歯:1本あたり5,000〜15,000円程度
治療中
- 調整料・処置料:1回につき3,000〜7,700円程度
治療が終わったあと
- 保定装置(リテーナー):30,000〜60,000円程度
- 経過観察:1回につき3,000〜4,000円程度
※ 当院調べ(2026年9月時点)。これらを料金に含んでいる医院もあります。 実際に、検査料・調整料・初回の保定装置をすべて治療費に含めている医院がありました。 だからこそ、装置代だけを見ても比較になりません。
調整料は通院のたびに発生するため、治療が長引くほど総額が増えます。 装置代が同じでも、調整料の有無で最終的な金額が変わることがあります。 見積もりを見るときは、「調整料が含まれているか」と「治療が延びたときどうなるか」の2点を 確認しておくと、後から増える心配が減ります。
大人の矯正が子どもより高くなりやすい理由
大人の矯正は、子どもの矯正より値段が高くなる傾向があります。理由は主に2つです。
あごの成長が終わっているため、歯を動かして並べる必要がある。 子どもの場合はあごの成長を利用して歯の並ぶ場所を確保できることがありますが、 大人は成長が完了しているため、歯そのものを動かして整えることになります。
治療期間が長くなりやすい。動かす距離や本数が同じでも、期間が延びれば調整のための通院回数が増えます。 調整料が別途かかる医院では、そのぶん総額も増えます。
子どもの矯正の費用や始める時期については、「子供の矯正を早期にはじめるメリットと費用・期間」で解説しています。
なお「大人になってからでは遅い」ということはありません。 値段が気になる場合は、動かす範囲を絞れるかどうかを検査で確認するのが現実的な出発点になります。
値段を抑える方法


医療費控除を使う
矯正が噛み合わせの改善など機能的な理由によるものであれば、医療費控除の対象になる場合があります。 見た目を整えることだけが目的の場合は対象外です。
1年間に支払った医療費(生計を同じくする家族の分を合算できます)から、保険金などで補填される 金額を差し引き、そこからさらに10万円を引いた額が控除の対象になります。 その年の総所得金額等が200万円未満の方は、10万円ではなく総所得金額等の5%が基準になります。
例:年間の医療費が40万円、課税所得が300万円の場合
控除の対象 … 40万円 − 10万円 = 30万円
所得税(税率10%)… 30万円 × 10% = 3万円
住民税(税率10%)… 30万円 × 10% = 3万円
合わせて 6万円程度が軽くなる計算になります。
※ 税率は課税所得によって変わります。実際の取り扱いは所轄の税務署または税理士にご確認ください。
対象になるかどうかは診断内容によって変わります。治療を始める前に、担当の歯科医師に 「医療費控除の対象になり得るか」を確認しておくと、確定申告のときに慌てずに済みます。
分割払いを使う
デンタルローンやクレジットカードの分割払いを使うと、支払いを月々に分散できます。 分割手数料がかかるため総額は増えますが、まとまった金額を一度に用意せずに始められます。
月々いくらになるかは回数によって変わります。 具体的な支払い例は「歯列矯正の費用はいくら?相場・内訳・月々の支払いまで徹底解説」に まとめています。
動かす範囲を絞る
前歯の並びだけが気になる場合、奥歯まで含めて動かす必要がないことがあります。 検査で適応が確認できれば、動かす範囲を絞ることで値段も期間も抑えられます。
ただし、噛み合わせに問題がある場合や、歯を並べるスペースが足りない場合は適応になりません。 「範囲を絞れるかどうか」は自己判断が難しいため、検査で確認する項目だと考えてください。
東京銀座有楽町矯正歯科の料金
当院は、マウスピース矯正 Oh my teeth の導入クリニックです。 料金は次の3プランで、治療期間が延びても料金は変わらない総額固定制です。
| プラン | 料金(税込) | 動かす範囲 | 標準的な治療期間(中央値) |
|---|---|---|---|
| Liteプラン | 15万円 | 上下前歯12本の部分矯正(マウスピース上下計14枚までで治療可能な症例) | 約2ヶ月 |
| Basicプラン | 33万円 | 上下前歯の部分矯正 | 約4ヶ月 |
| Proプラン | 66万円 | 上下24本の広範囲の矯正 | 約6ヶ月 |
このほか、インビザライン コンプリヘンシブ(税込88万円)も対応しています。
※ 治療期間は2025年8月1日〜2026年7月31日に治療を完了された方の中央値です(自社調べ)。 歯並びの状態によって異なります。
含まれるもの:マウスピース(上下)、初回カウンセリング、検査・診断、LINEサポート 別途かかるもの:マウスピースを破損・紛失した場合の費用/虫歯・歯周病の治療が必要な場合の費用/抜歯が必要な場合の費用
保定装置(リテーナー):透明なマウスピース型で上下セット11,000円(税込)。 最後のマウスピースをそのまま保定装置として使うこともできます。 ※ フィックスリテーナー(歯の裏側に固定するタイプ)の提供は現在停止しています。
分割払いの例(Liteプラン):月々2,800円(60回払い・初回7,760円)/総額172,960円(税込) 分割払いの例(Basicプラン):月々3,500円(120回払い・初回3,519円)/総額420,019円(税込)
軽度な歯並びの乱れや、以前の矯正からの後戻りの場合は、Liteプラン(税込15万円)で
対応できることがあります。適応かどうかは検査で判断します。
矯正治療のリスク・副作用
矯正治療には次のようなリスク・副作用があります。治療を始める前に必ずご確認ください。
- 装置を付けた直後や調整後に、歯が浮くような感覚や痛みが出ることがあります
- 歯を動かすことで、歯根が短くなる(歯根吸収)ことがあります
- 歯みがきが行き届かないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります
- 治療後に装置を外したあと、歯が元の位置に戻ろうとする(後戻り)ことがあります。 保定装置の装着が必要です
- 歯並びの状態によっては、想定した期間内に治療が終わらないことがあります
- マウスピース矯正では、装着時間が守られないと計画どおりに歯が動かないことがあります
矯正は原則として自由診療で、公的医療保険は適用されません。 ただし、顎変形症の外科手術をともなう矯正や、厚生労働大臣が定める先天性疾患にともなう矯正など、 限られた場合には保険が適用されます。該当するかどうかは診断によります。
よくある質問


Q. 大人の歯科矯正の値段は平均でどのくらいですか?
動かす範囲によって大きく変わります。上下前歯だけであれば10万〜70万円程度、 奥歯まで含める場合は60万〜170万円程度が一般的な目安です。 「平均いくら」という一つの数字にはまとまりにくいため、まず範囲を決めてから比べることをおすすめします。
Q. 表示されている料金のほかに、追加でかかることはありますか?
医院によって異なります。当院は治療期間が延びても料金が変わらない総額固定制で、 検査・診断料も料金に含まれています。マウスピースを破損・紛失した場合や、 虫歯・歯周病の治療、抜歯が必要な場合は別途かかります。 虫歯や歯周病の治療、抜歯が必要な場合は別途かかります。
Q. 下の歯だけ矯正したい場合、値段は半額になりますか?
半額になるとは限りません。片顎のみの料金設定がない医院もあります。 また、上下の噛み合わせは連動しているため、下だけを動かしてよいかは検査で確認します。
Q. 医療費控除は矯正でも使えますか?
噛み合わせの改善など機能的な理由による矯正であれば、対象になる場合があります。 見た目を整えることのみが目的の場合は対象外です。判断は診断内容によります。
Q. 大人になってから矯正を始めるのは遅いですか?
遅いということはありません。始める前の判断ポイントは 「歯列矯正はやめたほうがいい?大人の矯正の向き・不向きや開始前のチェックポイントを解説」 にまとめています。
まとめ


大人の歯の矯正の値段は、治療方法と動かす本数で決まります。 金額を比べるときは、装置代だけでなく検査・調整・保定まで含めた総額で見てください。
値段を抑える方法としては、医療費控除、分割払い、動かす範囲を絞るという3つがあります。 なかでも「範囲を絞れるかどうか」は値段への影響が最も大きく、検査で確認しないと判断できません。
東京銀座有楽町矯正歯科では、検査・診断を含めた無料診断を行っています。 ご自身の歯並びでどの範囲の治療になるか、いくらかかるかを確認したうえで、 始めるかどうかを決めていただけます。






