生まれつき歯が黄ばんでいてもホワイトニングできる?中立解説

子どものころから歯が黄色い。着色のせいではないから、ホワイトニングをしても変わらないのではないか。そう考えて調べている方に向けた記事です。

先に結論を書きます。「生まれつき」には2種類あり、見通しが大きく違います。

そして重要なのは、そのうちの一方——体質的に歯の色みが濃い状態は、ホワイトニングがもっとも得意とする対象だという点です。「生まれつきだから無理」と考えている方の多くは、実はこちらに当てはまります。

もう一方は、歯が作られる過程で生じた質の不均一によるもので、こちらは見通しが読みにくくなります。順に説明します。

目次
Oh my teeth
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「生まれつき」には2種類ある

まず分けます。

種類内容見た目見通し
体質的な色みエナメル質が薄い、象牙質の色みが濃い全体が均一に黄色い効果が期待できる
歯が作られる過程の異常エナメル質形成不全、フッ素症など白い斑や褐色の斑、表面のざらつき読みにくい

見分ける手がかりは、色が全体に均一かどうかです。全体がまんべんなく黄色いなら前者、部分的に斑や濃淡があるなら後者を疑います。

種類1:体質的な色み

こちらから説明します。

歯の色はエナメル質を通して象牙質が透けたもの

歯は、外側のエナメル質と、その内側の象牙質という2層でできています。

このうちエナメル質は半透明です。つまり、私たちが見ている歯の色は、エナメル質そのものの色ではなく、その下にある象牙質の色が透けて見えているものです。そして象牙質はもともと黄色みを帯びています。

仕組みの詳細はホワイトニングの仕組みで整理しています。

エナメル質の厚みには個人差がある

ここから、体質による差が生まれます。

エナメル質が薄い人ほど、下の象牙質の黄色みが強く透けて見えます。 エナメル質の厚みには個人差があり、日本人は欧米人と比べて薄い傾向があるとされています。

象牙質そのものの色みにも個人差が出ます。もともと濃い色みを持っていれば、エナメル質の厚みが普通でも黄色く見えます。

どちらも、生まれ持った歯の性質です。 磨き方の問題でも、ケアを怠った結果でもありません。

これはホワイトニングが得意とする対象

そして、ここが本記事でもっとも伝えたい点です。

ホワイトニングの薬剤は、歯の内部に蓄積した色素を分解するものです。表面の汚れを落とすのではなく、内側に作用します。

つまり、「歯そのものの色みが濃い」という状態は、この処置が本来狙っている対象そのものです。表面の着色を落とすケアでは変えられませんが、歯科医院のホワイトニングであれば作用します。

「生まれつきだから無理」という前提は、この場合むしろ逆になります。着色が主な原因の人はクリーニングで済みますが、体質的な色みが原因の人こそ、ホワイトニングを検討する意味があります。

費用に関する注記(自由診療について)

ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や到達できる範囲には個人差があります。

自分の黄ばみがどちらの種類かは、見てもらうと分かります。

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種類2:歯が作られる過程の異常

もう一方は、性質が違います。

エナメル質形成不全

歯が作られる過程で、エナメル質が正常に作られなかった状態です。

見た目としては、白く濁った斑、黄褐色の斑、表面のざらつき、部分的な欠損などが現れます。色が均一ではなく、部分によって差があるのが特徴です。

フッ素症(斑状歯)

歯が作られる時期に、フッ素を過剰に摂取した場合に生じることがあります。

白い斑点から褐色の斑まで幅があり、左右対称に現れやすいという特徴があります。同じ時期に作られた歯が同じ影響を受けるためです。

見通しが読みにくい理由

この種類が難しいのは、エナメル質の質そのものが不均一だからです。

ホワイトニングで全体が明るくなると、斑との差が縮まって目立たなくなる場合もあります。一方で、周囲が明るくなることで斑のコントラストが上がり、かえって目立つこともあります。

どちらに転ぶかは、斑の程度と範囲によって変わります。始める前に「こうなります」と言い切れないのが、この種類の実態です。

なお、施術中は歯が一時的に水分を失うため、斑が普段より強調されて見えます。これは数日で落ち着きます。この現象はホワイトニングの失敗で詳しく扱っています。

「生まれつき」と思っていたが違うケース

もうひとつ確認しておきたいことがあります。

着色の蓄積

長年のコーヒー、紅茶、お茶による着色が蓄積している場合、それを「昔から黄色い」と認識しているケースもあります。

子どものころの記憶と比べているため、徐々に進んだ後天的な変化を「生まれつき」と捉えてしまうのは自然なことです。

加齢による変化

年齢とともに、象牙質は厚みを増して色みが濃くなり、エナメル質は摩耗して薄くなります。

つまり、体質は変わっていなくても、歯の色は年齢とともに濃くなります。 「昔からこうだった」と感じていても、実際には進行している部分があります。

見分け方

ひとつの目安があります。歯科医院でクリーニングを受けた直後に、はっきり明るくなったと感じるかどうかです。

明るくなったなら、着色の割合が大きいということです。あまり変わらなかったなら、歯そのものの色みの影響が大きいと判断できます。原因の分け方は歯の黄ばみを取る方法にまとめています。

進め方

実際に進める場合の手順です。

まず原因の判定

ここまで見てきたとおり、同じ「生まれつきの黄ばみ」でも見通しが違います。

体質的な色みなのか、形成の過程による斑なのか、それとも着色や加齢が混ざっているのか。これは自分では判断が難しいところです。診察を受ければ、その場で切り分けてもらえます。

白い斑がある場合の注意

斑がある場合は、始める前に見通しを共有しておきましょう。

全体が明るくなって差が縮まる可能性と、コントラストが上がって目立つ可能性の両方があります。どちらに転びやすいかは、状態を見たうえでの判断になります。

期待の設定を最初に揃えておくと、途中で戸惑わずに済みます。

届かない場合の選択肢

体質的な色みが強く、ホワイトニングでは満足できる範囲に届かないこともあります。

その場合は、歯の表面を薄く削って板状のセラミックを貼る方法や、被せ物という選択肢が検討されます。一時的に色を変えるだけなら歯のマニキュアという方法もあります。ただし削る処置は元に戻せません。

したがって、削らないホワイトニングを先に試して到達点を確かめてから、削る処置を検討するという順番のほうが、選択肢を残せます。この考え方はテトラサイクリン歯のホワイトニングでも同じく整理しています。

自分の場合の見通しは、診てもらうと具体的になります。

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よくある質問

子どものころから黄色いのですが効果はありますか

色が全体に均一であれば、体質的な色みである可能性が高く、ホワイトニングが作用する対象です。むしろ適した条件と言えます。ただし、到達できる範囲には個人差があるため、診察で見通しを確認してください。

家族も同じように黄色いのですが

エナメル質の厚みや象牙質の色みには、体質による差が出ます。家族で似た傾向が出ることもあります。ただし、それが「変えられない」ことを意味するわけではありません。歯の内部の色素に作用する処置なので、体質的な色みは対象になります。

白い斑点は消えますか

消えるとは言い切れません。周囲が明るくなることで差が縮まって目立たなくなる場合もあれば、コントラストが上がって目立つ場合もあります。程度と範囲によって変わるため、始める前に見通しを確認してください。

何回くらい必要ですか

もともとの色が濃いほど、目標に届くまでの回数は増えます。オフィスホワイトニングであれば3〜5回が一般的な目安ですが、それより多くかかる場合もあります。段階の考え方はホワイトニングのレベルで整理しています。

まとめ

「生まれつきの黄ばみ」には2種類あり、見通しが大きく違います。

ひとつは体質的な色みです。エナメル質が薄い、あるいは象牙質の色みが濃いことによるもので、色は全体に均一に出ます。そしてこれは、ホワイトニングがもっとも得意とする対象です。 薬剤は歯の内部の色素に作用するため、「歯そのものの色みが濃い」状態はまさに適応になります。「生まれつきだから無理」という前提は、この場合むしろ逆です。

もうひとつは、歯が作られる過程で生じた質の不均一です。エナメル質形成不全やフッ素症が該当し、白い斑や褐色の斑として現れます。この場合、全体が明るくなって差が縮まることもあれば、コントラストが上がって目立つこともあり、見通しが読みにくくなります。

そして、「生まれつき」と思っていたものが、実は着色の蓄積や加齢による変化であることもあります。クリーニング直後にはっきり明るくなるかどうかが、ひとつの手がかりになります。

自分がどれに当たるかは、診察で切り分けてもらえます。まずそこから始めてください。


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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります


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