「何分かかりますか」という問いの背景には、たいてい「自分の予定に入るか」という判断があります。昼休みに行けるのか。仕事帰りで間に合うのか。その日の夜に予定を入れていいのか。
そこで、ホワイトニングにかかる時間を3つの層に分けて整理します。
- 1回あたりの所要時間(来院から退出まで)
- 通う間隔と、目標に届くまでの期間
- 施術後に制約がある時間
3つ目は見落とされがちですが、予定を組むうえでは無視できません。施術そのものが1時間で終わっても、そのあと24時間ほど飲食に気をつける必要があります。順に見ていきます。
1回あたりの所要時間
まず、当日の話から。
| 工程 | 目安 |
|---|---|
| 受付・カウンセリング | 初回のみ10〜20分 |
| 口の中の確認 | 5〜10分 |
| クリーニング | 10〜20分 |
| 歯ぐきの保護 | 5〜10分 |
| 薬剤の塗布と照射 | 30〜60分 |
| 仕上げ・説明 | 5〜10分 |
来院から退出まで
合計すると、初回は1時間から1時間半程度、2回目以降は45分から1時間程度を見ておくと安心です。
医院やシステムによって幅があります。予約の際に「何分くらいみておけばよいか」を聞いておくと、後の予定を組みやすくなります。
照射している時間は意外に短い
内訳を見ると分かるとおり、光を当てている時間そのものは全体の一部です。
塗布と照射を数回に分けて繰り返す方式が多く、1回の照射は10分前後ということもあります。「ずっと光を当て続ける」というイメージとは違います。
この間は口を開けた状態になりますが、痛みを伴う処置ではありません。
初回は長くなる
初回はカウンセリングと口の中の確認が加わるため、どうしても長くなります。
予定を詰めるなら2回目以降、と考えておくとずれが出ません。初回は余裕をもって予約しておきましょう。
予定に組み込めるか
具体的な場面で考えます。
昼休みに行けるか
1時間の昼休みだと、移動時間を含めるとかなり厳しくなります。2回目以降で、職場から近い場所であれば成立することもありますが、初回は難しいと考えたほうが現実的です。
行き帰りの移動を含めて、90分程度の枠を確保できるかどうかが目安になります。
仕事帰りの場合
終業後であれば時間の制約は緩くなります。ただし、次の項目が関わってきます。
施術後の予定に注意
ここが見落とされやすい部分です。
施術後は、歯の表面を覆う膜が一時的に失われた状態になります。この間は色素が付きやすく、およそ24時間は色の濃い飲食物を避けるよう案内されるのが一般的です。
つまり、施術の直後に会食が入っていると困ります。仕事帰りに受けてそのまま飲み会、という組み方は避けたほうが無難です。
所要時間を施術時間だけで考えると、この制約を見落とします。 予定を組むときは、施術後24時間も勘定に入れておきましょう。何を避けるかはホワイトニング後の食事にまとめています。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な回数には個人差があります。
自分の予定に合う進め方は、相談すると組み立てられます。
通う間隔と目標までの期間
次は、全体の期間です。
間隔は1〜2週間
施術と施術の間は、1〜2週間空けるのが一般的です。連続して受けることはしません。
なぜ空ける必要があるのか
理由があります。ホワイトニングの薬剤が作用する過程で、エナメル質の表面のごく浅い部分から一時的にミネラルが溶け出します。
これは唾液の働きによって元に戻りますが、その回復に数日かかります。間隔を空けるのは、この回復の時間を確保するためです。詳しくはホワイトニングで歯がもろくなる?で整理しています。
回復しないうちに次を重ねれば、しみる症状が強く出ます。間隔は待ち時間ではなく、処置の一部だと捉えておきましょう。
3〜5回で1〜2ヶ月
1回の変化は2〜3段階が目安で、目標の白さに届くまでは3〜5回かかることが多くなります。
これに1〜2週間の間隔を掛けると、全体で1〜2ヶ月という計算になります。期日がある場合は、ここから逆算します。
期日に向けた組み方はブライダルホワイトニングにまとめていますが、考え方は結婚式以外の場面でも同じです。
時間は短縮できるか
「もっと早く終わらせたい」という要望に、正直に答えます。
| 短縮したい対象 | 可否 |
|---|---|
| 1回の施術時間 | ほぼできない |
| 必要な回数 | 減らせない |
| 通う間隔 | 詰めるのは逆効果 |
| 全体の期間 | ホームの併用で実質的に変わる |
1回の施術時間はほぼ変わらない
薬剤が作用するのに必要な時間は、システムごとに設計されています。短くすれば作用も減るため、縮めても意味がありません。
必要な回数は減らせない
1回で得られる変化には上限があります。一度に強く作用させれば回数が減る、というものでもありません。濃度を上げれば症状が出やすくなり、続けられなくなります。
間隔を詰めるのは逆効果
もっとも試したくなるのがこれですが、避けたほうが賢明です。
回復の時間を確保せずに次を重ねると、しみる症状が強く出ます。症状が出れば休むことになり、結果的に全体の期間は延びます。
ホームの併用が現実的な答え
期間を実質的に縮めたいなら、この選択になります。
オフィスで施術を受けつつ、通院日以外の時間にホームホワイトニングを進める方法です。通院の間隔は変えずに、その間も進められます。
組み合わせると、単独より明るくなり、持続も長くなるとされています。進め方はデュアルホワイトニングにまとめています。
ただし刺激が重なるため、しみやすい方は調整が必要です。始める前に相談しておきましょう。
残り期間に合った進め方は、状態を見てもらうと決められます。
よくある質問
当日にメイクや食事はできますか
メイクは問題ありません。口紅は施術中に落とすことになるため、直しやすいものにしておくとよいでしょう。食事は、施術後およそ24時間、色の濃いものを避ける必要があります。施術前の食事に厳しい制限はありませんが、色の濃いものを摂ると事前のクリーニングに時間がかかることがあります。
1回だけ受けて帰ることはできますか
できます。1回でも2〜3段階の変化が目安なので、変化は出ます。ただし目標の白さに届くかは別で、多くの場合は複数回が必要です。1回で判断せず、何回でどこまで届きそうかを事前に聞いておきましょう。
施術中はずっと口を開けたままですか
開口器という器具を使って口を開けた状態を保ちます。ただし塗布と照射は数回に分けて行われるため、その合間に口を閉じられることもあります。顎に負担を感じる場合は、遠慮なく伝えましょう。
予約を空けすぎるとやり直しになりますか
なりません。それまでに得られた白さがなくなるわけではありません。ただし、間隔が数ヶ月単位で空くと色戻りが始まるため、進みが相殺されることはあります。1〜2週間の間隔を目安に組むほうが効率的です。
まとめ
オフィスホワイトニングの時間は、3つの層で考えてください。
1回あたりの所要時間は、初回が1時間から1時間半程度、2回目以降が45分から1時間程度です。光を当てている時間そのものは全体の一部で、クリーニングや歯ぐきの保護に時間が使われます。
通う間隔は1〜2週間です。これは待ち時間ではなく、エナメル質が回復するための時間で、処置の一部です。目標到達までは3〜5回、全体で1〜2ヶ月が目安になります。
そして3つ目の層、施術後およそ24時間の飲食の制約を忘れないでください。施術そのものが1時間で終わっても、その日の夜に会食があれば困ります。予定を組むときは、この時間も含めて考えてください。
期間を縮めたい場合、1回の時間も回数も間隔も変えられません。間隔を詰めるのはむしろ逆効果です。現実的な答えは、ホームホワイトニングを併用して通院日以外にも進めることです。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります



