写真に写った自分の歯の色が、思っていたより黄みがかって見えた。そんな瞬間から歯を白くする方法を探し始める方は少なくありません。なかでも自宅でできるホームホワイトニングは、通院の負担が軽い選択肢として名前が挙がります。
ただ、自宅でできると聞くと今度は別の疑問が出てきます。歯科医院でやるものと比べて効果は弱いのか、どのくらいの期間で変化が出るのか、そして毎日続けられるのか。ここでは、ホームホワイトニングの仕組みから費用の考え方、自宅での具体的な使い方、途中でつまずいたときの立て直し方までを整理します。
ホームホワイトニングとは、歯科医院で処方された薬剤を自宅で使う方法
ホームホワイトニングは、歯科医院で自分の歯型に合わせて作ったマウスピースに薬剤を入れ、自宅で装着して歯を白くしていく方法です。装着時間は1日1〜2時間程度が一般的で、これを一定期間繰り返します。
「自宅でやる」と聞くと簡易的な方法に思えるかもしれません。ただ、使う薬剤は歯科医師の診察を受けたうえで処方されるものです。歯の表面に付いた着色を落とすのではなく、歯の内部にある色素そのものを分解していく。これが市販品との根本的な違いです。
オフィスホワイトニングとの違いは薬剤の濃度とスピード
歯科医院で施術を受けるオフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤を使い、光を当てて反応を促します。1回の施術でも変化を感じやすい一方、色が戻るのも比較的早いとされています。
ホームホワイトニングは濃度を抑えた薬剤を使い、時間をかけて少しずつ色素を分解します。すぐに劇的な変化は出ませんが、歯の内部までゆっくり作用するため、白さが長持ちしやすいという特徴があります。
どちらが優れているというものではなく、性質が違います。短期間で結果がほしいのか、時間をかけてでも長く保ちたいのか。ここが選択の分かれ目です。
セルフホワイトニングとの違いは歯の内部に働きかけられるかどうか
自分で機器を操作するタイプのセルフホワイトニングでは、歯科医師の管理下でしか扱えない薬剤は使用できません。そのため、歯の表面の着色や汚れを落とす方向のアプローチが中心になります。
もともとの歯の色みを変えたい場合と、コーヒーやお茶で付いた着色を落としたい場合では、必要なものが異なります。自分の悩みがどちらなのかを見極めておくと、選択を誤りにくくなります。
市販のホワイトニング歯磨き粉は「着色を落とす」もの
ドラッグストアで手に入るホワイトニング歯磨き粉は、歯の表面に付着した着色を落とす目的でつくられています。歯の内部の色を分解する働きは想定されていません。
歯磨き粉を試して変化を感じられなかったとしても、それは使い方が悪かったわけではなく、目的が違う製品だったという場合があります。日々の着色を防ぐケアとしては役立つため、ホワイトニング後の維持に組み合わせる使い方が向いています。
白さを実感するまでの期間と、効果が続く長さ
ホームホワイトニングで気になるのは、いつ変化が出るのかという点です。時間をかけて進める方法だからこそ、見通しを持っておくと途中で不安になりにくくなります。
変化に気づき始めるのは2週間前後
毎日続けた場合、自分で「少し明るくなったかもしれない」と感じ始めるのは2週間前後が一つの目安です。ただ、少しずつ変わっていくため、鏡を見ているだけでは気づきにくいことがあります。
開始前の歯の色を写真に残しておくと、比較ができて変化を確認しやすくなります。シェードガイドと呼ばれる色見本を使って記録する方法もあります。
目標の白さまでは1〜3ヶ月が目安
どこまで白くしたいかによって必要な期間は変わりますが、満足できる状態になるまでには1〜3ヶ月程度かかることが多いとされています。もともとの歯の色が濃い場合や、変色の原因によっては、さらに時間がかかることもあります。
反対に、着色が主な原因で歯そのものの色が濃くない場合は、比較的早い段階で変化を感じられることもあります。効果の出方には個人差があるため、開始時に現在の状態を確認しておくことが役立ちます。
色は少しずつ戻る
ホワイトニングで得た白さは永久に続くものではありません。飲食による着色や加齢によって、時間とともに少しずつ色は戻っていきます。持続期間の目安は半年から1年程度とされることが一般的です。
そのため、白さを保ちたい場合は、色が戻り始めたタイミングで短期間だけ再度行う方法がとられます。最初にマウスピースを作っておけば、以降は薬剤を追加するだけで対応できる点が、ホームホワイトニングの扱いやすいところです。
費用は「初期費用」と「継続費用」に分けて考える
ホワイトニングの費用を調べると幅のある金額が出てきて、結局いくらかかるのか読みにくいと感じることがあります。総額を把握したいときは、最初にかかるものと、続ける間かかるものを分けて捉えると整理しやすくなります。
初期費用にあたるもの
最初にかかるのは、診察と歯型の採得、そしてマウスピースの作成費用です。マウスピースは自分の歯型に合わせて作るため、ここが初回だけ発生する費用になります。虫歯や歯周病が見つかった場合は、その治療が先になることもあります。
継続費用にあたるもの
続けるあいだにかかるのは、ホワイトニングジェルの費用です。使い切ったら追加していく形になるため、どのくらいの期間続けるかによって総額が変わります。
料金の形は歯科医院によって異なり、必要なぶんを都度購入する形もあれば、月額でまとめて提供される形もあります。
東京銀座有楽町矯正歯科のホームホワイトニングは月額制です。マウスピースをお持ちでない方は初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降は11,000円/月(税込)。すでにマウスピースをお持ちの方は初月から11,000円(税込)で、ジェル4本と知覚過敏抑制剤が毎月届きます。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容はマウスピースを用いたホームホワイトニングで、標準的な費用は初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)です。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方や必要な期間には個人差があります。
総額を読むときに確認しておきたいこと
費用を比べるときは、金額そのものより次の3点を確認しておくと差が見えやすくなります。マウスピース代が含まれているか、ジェルが何本分含まれているか、そして追加購入する場合の価格です。この3つが揃うと、何ヶ月続けたときにいくらになるかを自分で計算できるようになります。
今の歯の色でどのくらいの期間が必要になりそうか、そして総額がいくらになるかは、状態を見てもらうとはっきりします。
始め方と、自宅での1日の使い方
ホームホワイトニングは自宅で進める方法ですが、始めるときには歯科医院での準備が必要です。何が行われるのかを知っておくと、当日の見通しが立てやすくなります。
最初にすること
まず口の中の状態を確認します。虫歯や歯周病があると、薬剤がしみたり炎症の原因になったりすることがあるためです。歯にひびが入っていないか、歯ぐきの状態はどうかといった点もあわせて確認します。
歯の表面に着色や歯石が付いている場合は、先にクリーニングを行うことがあります。表面が整っている方が薬剤が均一に作用しやすくなるためです。
マウスピースを作る
続いて歯型を採ります。近年は3Dスキャナーを使う方法が広がっており、粘土のような材料を口に入れる従来の方法に比べて負担が軽くなっています。採得した歯型をもとに、自分専用のマウスピースが作られます。
歯型に合っていることが重要なのは、薬剤を歯全体に均一に行き渡らせるためです。合っていないと、部分的に薬剤が届かず色ムラの原因になることがあります。
自宅での手順
自宅での流れはシンプルです。
- 歯を磨いて、歯の表面の汚れを落とす
- マウスピースの各歯の部分に、指定された量のジェルを入れる
- 鏡を見ながら装着し、浮いている部分がないか確認する
- 指定された時間装着したら外し、口をゆすぐ
- マウスピースを水で洗い、乾かして保管する
ジェルは多く入れれば効果が上がるものではありません。マウスピースから溢れて歯ぐきに広がると、刺激を感じる原因になります。洗浄に熱いお湯を使うとマウスピースが変形することがあるため、水を使います。
通院回数の目安
マウスピースを作るための来院が必要になるため、通院は最低1回※から始められます。その後は自宅で進めるため、通う頻度は歯科医院の方針や進み方によって変わります。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
近年は診察をオンラインで行い、歯型を採るときだけ来院する形をとっている歯科医院もあります。通院の時間が取りにくい場合は、こうした進め方に対応しているかを確認しておくと選びやすくなります。
始める前に知っておきたい注意点
ホームホワイトニングには向き不向きがあり、思ったとおりにならない場面もあります。あらかじめ知っておくと、途中で戸惑わずに済みます。
歯がしみることがある
ホワイトニング中に歯がしみる感覚が出ることがあります。薬剤が歯の内部に作用する過程で一時的に起こるもので、多くは施術を休むと落ち着いていきます。
もともと知覚過敏がある方は、この症状が出やすい傾向があります。対処としては、装着時間を短くする、実施する間隔を空ける、知覚過敏用の薬剤を使うといった方法があります。我慢して続けるのではなく、早めに歯科医師に相談することが大切です。
しみることを想定して、知覚過敏抑制剤をあわせて処方している歯科医院もあります。
詰め物・被せ物は白くならない
ホワイトニングの薬剤が作用するのは天然の歯です。セラミックやレジンなどの人工物には効果がありません。
そのため、前歯に詰め物がある場合、周りの歯が白くなることで詰め物の色が目立つようになることがあります。ホワイトニング後に詰め物の色を合わせ直すという選択肢もあるため、気になる部分がある場合は開始前に相談しておくとよいでしょう。
使用後の飲食で気をつけたいこと
ホワイトニング直後の歯は、着色しやすい状態になっています。薬剤の作用で歯の表面を覆っている膜が一時的に失われるためです。
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、色の濃いソースなどは、施術後しばらく控えることがすすめられます。時間の目安は歯科医院の指示によって異なるため、確認しておくとよいでしょう。水や色の薄い飲み物であれば問題になりにくいとされています。
受けられない場合がある
次に当てはまる方は、ホワイトニングを受けられない、または時期を改める必要があります。
- 無カタラーゼ症と診断されている方
- 妊娠中・授乳中の方
- 未治療の虫歯や重度の歯周病がある方
- 歯の成長段階にある年齢の方
該当するかどうかは自己判断が難しいため、診察の際に確認しておきましょう。
続かなくなる理由と、その立て直し方
ホームホワイトニングで結果に差が出るのは、薬剤よりも続けられたかどうかであることが少なくありません。つまずきやすい場面と対処を先に知っておくと、途中でやめずに済みます。
装着時間が確保できない日が続いたとき
毎日決まった時間を空けるのが難しい日はあります。ここで「できなかったからもう無理だ」と感じてやめてしまうのが、最ももったいないパターンです。
数日空いてしまっても、それまでの効果がなくなるわけではありません。再開すればそこから積み上げられます。むしろ、生活のどこに組み込めるかを見直す方が現実的です。入浴中、家で作業をしている時間、就寝前の読書中など、手が空いていて外出しない時間帯が候補になります。
ジェルの量と保管でつまずくとき
ジェルが余ってしまう、あるいは足りなくなるという場合は、量が適切でない可能性があります。マウスピースから溢れるほど入れる必要はありません。指示された量を守る方が、歯ぐきへの刺激も避けられます。
保管は温度に注意が必要です。高温になる場所を避け、指示された方法で保管します。夏場の車内や直射日光の当たる場所は避けてください。
変化が実感できず不安になったとき
毎日鏡を見ていると、少しずつの変化には気づきにくいものです。「本当に効いているのか」と不安になったときは、開始前の写真と見比べてみてください。同じ照明、同じ角度で撮ると比較しやすくなります。
それでも変化が乏しい場合は、歯の変色の原因が薬剤の作用しにくいタイプである可能性もあります。その場合は別の方法を検討することになるため、一人で判断せず相談するのが確実です。
歯の色を記録して経過を歯科医師と共有できる仕組みや、途中で相談できる窓口を用意している歯科医院もあります。続けられるかどうかが不安な方は、そうしたサポートの有無も含めて検討してみてください。
自分の歯で白さが期待できるのか、どのくらいの期間が必要かは、状態を見てもらうと具体的にわかります。
ホームホワイトニングのよくある質問
つけたまま寝てしまっても大丈夫ですか
指定された時間を超えて装着すると、歯や歯ぐきへの刺激が強くなることがあります。就寝時の使用を想定した薬剤もありますが、これは処方された薬剤の種類によって異なります。自己判断で長時間つけるのではなく、指示された時間を守ってください。眠ってしまう心配がある場合は、そのことも含めて相談しておくとよいでしょう。
妊娠中・授乳中でもできますか
妊娠中・授乳中の方は、ホワイトニングを控えることが一般的です。薬剤の影響が明確になっていないため、安全側に立った判断がとられています。出産・授乳を終えてから始める形をとります。
何歳から受けられますか
歯の成長が続いている年齢では、薬剤が歯に与える影響を考慮して見送ることがあります。永久歯が生え揃っていることが一つの目安になりますが、年齢の基準は歯科医院によって異なります。該当しそうな場合は事前に確認してください。
オフィスホワイトニングと併用できますか
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる方法は、デュアルホワイトニングと呼ばれます。オフィスで先に変化をつくり、ホームで維持していく考え方です。ただしそれぞれに費用が発生するため、目的と予算に照らして判断してください。
まとめ
ホームホワイトニングは、歯科医院で処方された薬剤を自宅で使い、時間をかけて歯の内部の色素を分解していく方法です。変化を感じ始めるのは2週間前後、目標の白さまでは1〜3ヶ月が目安になります。
費用は、マウスピース作成などの初期費用と、ジェルを追加していく継続費用に分けて考えると総額が読みやすくなります。しみる症状や詰め物の色の違いなど、あらかじめ知っておきたい点もありますが、いずれも事前に相談しておけば対処のしかたがあります。
続けられるかどうかが最大の分かれ目になる方法です。だからこそ、自分の生活のどこに組み込めるかを含めて、始める前に見通しを立てておくことをおすすめします。
東京銀座有楽町矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
- 診察はオンラインで完結。マウスピースをお持ちの方は来院いただく必要がありません
- 歯型に合わせたオーダーメイドのマウスピースで、薬剤を歯の隅々まで行き渡らせます
- しみる症状に備えた知覚過敏抑制剤を同梱。経過はLINEでご相談いただけます
※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります



