歯並びが気になっている。でも矯正は費用も期間もかかる。それなら歯を白くするだけでも印象が変わるのではないか。そう考えて調べている方は少なくないと思います。
受けられるかどうかで言えば、受けられます。歯並びを理由に施術ができないということはありません。
ただ、本当に知りたいのはその先だと思います。白くすれば、歯並びの悪さは目立たなくなるのか。 ここには「そうとは限らない」という答えがあります。理由も含めて説明します。
歯並びが悪くてもホワイトニングは受けられる
まず、可否から確認します。
施術そのものに制限はない
歯並びが整っていないことは、ホワイトニングを受けられない条件には入りません。虫歯や重度の歯周病がある場合は先に治療が必要ですが、それは歯並びとは別の話です。
歯科医院で診てもらい、口の中の状態に問題がなければ進められます。
ただし薬剤の届き方に差が出る
制約があるとすれば、こちらです。薬剤は、触れた面にしか作用しません。
歯が重なっている部分、内側に入り込んでいる歯の外側の面、ねじれて隠れている面。こうした場所には薬剤が届きにくく、その部分だけ変化が乏しくなります。
結果として、色にムラが出ます。これは施術の質の問題ではなく、歯の並び方によるものです。
オフィスとホームで出方が違う
オフィスホワイトニングは、歯の表面に薬剤を直接塗ります。届く範囲では確実に作用しますが、重なりの裏側までは同じように塗れません。
ホームホワイトニングは、マウスピースに入れた薬剤を歯に密着させる方式です。重なりが強いと、マウスピースが浮く部分ができたり、薬剤が均一に行き渡らなかったりします。
どちらにも同じ制約がありますが、歯並びの状態によっては、マウスピースの適合が課題になるぶんホームのほうが難しくなる場合があります。
白くすると歯並びは目立たなくなるのか
ここが本題です。
口元の明るさは変わる
まず、変わる部分から。歯が明るくなれば、笑ったときの口元全体の印象は変わります。これは事実です。
顔の中で歯が占める面積は小さくありません。明度が上がることで、表情が明るく見えるという効果はあります。
凹凸は影で認識される
一方で、歯並びの凹凸がどう認識されているかを考える必要があります。
私たちが凹凸を感じ取るのは、色ではなく影です。 前に出ている歯と奥に引っ込んでいる歯があると、そこに明暗の差ができます。この差によって、重なりや傾きが見えています。
歯を白くしても、歯の位置は変わりません。だから影のでき方も変わりません。
コントラストが上がると逆に目立つこともある
そして、ここが正直に伝えておきたい点です。
歯そのものが明るくなると、光が当たっている面と影になっている面の明暗の差が大きくなります。 明るい部分がより明るくなるぶん、影の部分との対比が強くなるためです。
つまり、白くすることで凹凸のコントラストが上がり、かえって歯並びが目立って見えることさえあります。
誰にでもそうなるわけではありません。歯並びの状態や、どの程度明るくするかによって変わります。ただ、「白くすれば歯並びは気にならなくなる」と期待して進めると、想定と違う結果を招きかねません。この可能性は知っておいてください。
費用に関する注記(自由診療について)
ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。治療内容は薬剤による歯の漂白で、費用は歯科医院や方法によって異なります。主なリスク・副作用として、施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります。無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります。効果の感じ方には個人差があります。
自分の歯並びで白くしたときにどう見えるかは、状態を見てもらうと見当がつきます。
先にクリーニングを試す価値がある
ホワイトニングを検討する前に、確かめておきたいことがあります。
重なった部分は着色が溜まりやすい
歯が重なっていると、その部分は歯ブラシが届きにくくなります。磨き残しが出やすく、そこに着色や歯石が溜まります。
そして、着色は重なりの陰影をさらに強調します。 影になっている部分が汚れて暗く見えると、凹凸の印象は強くなります。
落とすだけで印象が変わることがある
この状態であれば、歯科医院で着色を落とすだけで見た目がかなり変わります。歯そのものの色みではなく、付着した着色が原因の場合、ホワイトニングを受けなくても解決します。
着色の除去は、歯周病の検査・治療の一環として行う場合に保険が適用されることもあり、その場合は負担も軽くなります。原因の分け方は歯の黄ばみを取る方法にまとめています。
薬剤の到達も改善する
もうひとつ利点があります。表面の着色が層になっていると、薬剤が歯面に直接触れられません。
先にクリーニングで表面を整えておけば、その後ホワイトニングに進んだ場合の作用も出やすくなります。順番として、クリーニングが先にあるのは理にかなっています。
矯正の予定によって順番が変わる
そのうえで、どう進めるかは矯正をどう考えているかによって変わります。
| 状況 | 進め方 | 理由 |
|---|---|---|
| 矯正の予定がない | そのままホワイトニングへ | 制約はあるが受けられる |
| 矯正の予定がある | 矯正を終えてから | 均一に作用させられる、やり直しが減る |
| 迷っている | まずクリーニングで判断 | 着色由来なら費用をかけずに済む |
予定がない場合
矯正を考えていないなら、そのまま進めて構いません。ムラが出やすい部位があることを事前に確認しておけば、想定外にはなりません。
予定がある場合は矯正が先
矯正を受けるつもりがあるなら、そちらを先に済ませるほうが合理的です。理由は3つあります。
ひとつは、歯が並んだ状態のほうが薬剤が均一に届くこと。ムラの出やすさが減ります。
もうひとつは、ホームホワイトニングのマウスピースは歯型に合わせて作るため、矯正で歯が動くと使えなくなることです。矯正の前や最中に作ると、作り直しが必要になります。この点はホームホワイトニングのデメリットでも整理しています。
3つ目は、仕上がりを正しく評価できることです。歯が並んだあとの見え方を見てから、どこまで白くするかを決められます。
なお、矯正の装置が付いている状態での可否は、装置の種類によって変わります。詳しくは矯正中にホワイトニングはできる?にまとめています。
迷っている場合
矯正をするかどうか決めていない段階なら、まずクリーニングを受けてみてください。
着色が落ちた状態で改めて鏡を見ると、気になっていたのが色なのか歯並びなのかが切り分けられます。費用をかける前に、何が気になっているのかをはっきりさせるという順番です。
進めるときに確認しておくこと
ホワイトニングに進む場合、事前に確認しておきたい点を挙げます。
どこにムラが出やすいか
自分の歯並びで、どの部分に薬剤が届きにくいかは診察で分かります。
事前に聞いておけば、施術後に「ここだけ変わっていない」と感じても想定内になります。逆に知らないまま進めると、失敗したように受け取ってしまいます。
ホームを選ぶ場合の適合
重なりが強い場合、マウスピースの適合が課題になりがちです。作製の段階で、密着しにくい部分があるかを確認してください。
浮いている部分があると、そこには薬剤が届きません。装着したときに鏡で見ておくと、自分でも把握できます。
目標の設定
どこまで明るくするかは、コントラストの問題にも関わります。
明るくするほど陰影の対比は強くなる方向に働くため、控えめな目標にとどめるという選択も取れます。 シェードガイドで段階を決める際に、この点も含めて相談してみてください。
自分の場合にどう進めるのがよいかは、見てもらうと整理できます。
よくある質問
八重歯があってもできますか
できます。ただし、八重歯の裏側や隣の歯との重なり部分には薬剤が届きにくくなります。前から見える面は作用するため、正面からの印象は変わりますが、角度によっては差が見えるかもしれません。
ムラが出たらどうすればいいですか
まず数日待ってください。施術直後は歯が一時的に水分を失っていて、色の差が強調されて見えることがあります。落ち着いたあとも残る場合は、薬剤が届いていない部位である可能性が高くなります。回数を重ねることで差が縮まる場合もあるため、担当の歯科医師に確認してください。詳しくはホワイトニングの失敗で整理しています。
矯正が終わってからどのくらいで受けられますか
装置を外したあと、歯や歯ぐきの状態が落ち着いてから始めるのが一般的です。具体的な時期は治療内容によって変わるため、担当の歯科医師に確認してください。保定装置を使用している場合は、その扱いについても相談が必要です。
部分的に色が濃い歯だけ白くできますか
1本だけを対象にすることも可能です。ただし、周りとの色の差をどう揃えるかという設計が必要です。また、その歯の色が濃い原因が神経を失ったことによるものであれば、通常のホワイトニングでは届きにくく、別の手法が検討されます。
まとめ
歯並びが悪くてもホワイトニングは受けられます。ただし、重なっている部分や内側に入り込んだ面には薬剤が届きにくく、色にムラが出ます。
そして、白くすれば歯並びが目立たなくなるとは限りません。 凹凸は色ではなく影によって認識されるため、歯が明るくなると明暗の対比が強くなり、かえって目立つ場合もあります。口元全体の印象は変わりますが、凹凸そのものが隠れるわけではないという点は、期待の前提として押さえておいてください。
先に試す価値があるのはクリーニングです。重なった部分は着色が溜まりやすく、落とすだけで印象が変わります。薬剤の到達も改善します。
そのうえで、矯正の予定があるなら矯正を先に済ませるほうが合理的です。均一に作用させられ、マウスピースの作り直しも避けられ、仕上がりを正しく評価できます。決めていない段階なら、まず着色を落として、気になっているのが色なのか歯並びなのかを切り分けてください。
東京銀座有楽町矯正歯科のホワイトニング
通院の負担を抑えたい方に向けて、オンライン診療と自宅でのケアで進めるホワイトニングをご用意しています。3Dスキャンで採得した歯型からオーダーメイドのマウスピースを作成し、歯科医師の診断のもとでホワイトニング剤と知覚過敏抑制剤をお届けします。
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※ホワイトニングは自由診療(保険適用外)です。
・治療内容:マウスピースを用いたホームホワイトニング
・標準的な費用:初月22,000円(税込/マウスピース作成を含む)、2ヶ月目以降11,000円/月(税込)。マウスピースをお持ちの方は初月11,000円(税込)
・主なリスク・副作用:施術中や施術後に歯がしみる(知覚過敏)、歯ぐきの一時的な白濁や刺激感、時間の経過にともなう色調の後戻りが生じる場合があります
・受けられない場合:無カタラーゼ症の方、妊娠中・授乳中の方、未治療の虫歯や重度の歯周病がある方などは受けられない場合があります
・効果の感じ方や必要な期間には個人差があります



