ホワイトニングを調べていると、「○○レベルまで白くなる」「シェードが◯段階上がった」といった表現をよく見かけますよね。でも、「そのレベルって、いったい何を基準にした数字なの?」と、もやもやしたまま読み進めている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ホワイトニングでいう「レベル」とは、歯の白さの段階を表す指標のことです。そして、その段階はシェードガイド(歯の色見本)という道具を使って測ります。たとえるなら、髪を染めるときの「明るさレベル(トーン)」と同じで、見本の色板と自分の歯を見比べて「いま何段階目か」を客観的に確認する仕組みです。
この記事では、ホワイトニングの「レベル」という言葉の意味から、シェードガイドの見方、日本人の歯の平均的な明るさ、目標レベルの決め方までを、専門用語にはそのつど補足をつけながら、やさしく整理していきます。読み終えるころには、カウンセリングで歯科医師と「白さ」の話をするときに、迷わず希望を伝えられるようになっているはずです。
ホワイトニングの「レベル」とは?
「ホワイトニング レベル」という言葉に明確な公式定義があるわけではありませんが、一般には歯の白さがどの段階にあるかを表す目安として使われます。「真っ白=高いレベル」「黄みが強い=低いレベル」というように、白さを連続した段階としてとらえる考え方です。
「レベル」と聞くと数値が一人歩きしがちですが、大切なのは、それがシェードガイド(しゃでガイド=歯の色を判定するための色見本の板)という道具を使って測られる、ということです。つまり「レベル」は感覚的な印象ではなく、見本と照らし合わせて段階で確認できる、客観性のある指標なのです。
「レベル」は白さの”段階”を表す目安
歯の白さは、白いか黄色いかの二択ではなく、なめらかなグラデーション(段階的な変化)になっています。そこで、どのあたりの段階にいるかを共通の物差しで示すために「レベル(シェード)」が使われるのです。
たとえるなら、健康診断の身長のように「だいたいこのへん」とぼんやり言うのではなく、メジャーを当てて「いま何cm」と測るイメージです。施術の前後で同じ物差しを当てれば、「どれだけ明るくなったか」を数字や記号ではっきり確認できます。
ここで一つ知っておきたいのは、「レベル」という言葉が文脈によって少しずつ違う意味で使われる、という点です。シェードガイドの色板そのものを指して「A3レベル」と言う場合もあれば、「施術で2レベル明るくなった」のように”変化した段階の数”を指す場合もあります。
つまり、「いまの白さの位置(現在地)」と「どれだけ動いたか(変化量)」は別の話、ということです。カウンセリングで「何レベル」と聞いたら、どちらの意味で使われているかを確認すると、話がかみ合いやすくなります。
シェードガイド(色見本)で段階を測るという考え方
歯科医院では、いろいろな白さの色板が並んだシェードガイドを歯の隣に当てて、「いま一番近いのはどれか」を判定します。歯のホワイトニングの基本的な考え方は、日本歯科審美学会でも一般向けに解説されています。
イメージとしては、文房具店で売っている色鉛筆の色見本に近いものです。手元のインクの色を「だいたい青」と言う代わりに、見本帳をめくって「この水色が一番近い」と特定する——シェードガイドは、歯の色版でこれをやる道具だと考えると分かりやすいでしょう。
このとき重要なのは、施術前と施術後で同じシェードガイドを使い、同じ条件で見比べることです。照明や時間帯で見え方は変わるため、客観的に比べるには物差しと条件をそろえる必要があります。
たとえば、同じ歯でも、青白い蛍光灯の下と、夕方のオレンジ色の光の下では、白さの印象がかなり変わります。これは服を買うとき、店内の照明では似合って見えたのに、外に出たら色味が違って見えた、という経験と同じです。
つまり、ホワイトニングの「レベル」とは、シェードガイドという色見本を使って測る、歯の白さの段階のこと。この前提さえ押さえておけば、後に出てくる記号や数字の話もすんなり理解できます。
- 「レベル」=歯の白さの段階を表す目安
- 段階はシェードガイド(色見本)を当てて客観的に判定する
- 前後で同じガイド・同じ条件で比べることが大切
シェードガイドの見方
「シェードガイドって、いきなり記号や数字が出てきて難しそう」と感じるかもしれません。でも、見方のルールはとてもシンプルです。ここでは代表的なシェードガイドを例に、記号の意味と並び方をやさしく解説します。
シェードガイドは、ホワイトニング後の白さや、もともとの歯の色を判定するための色見本の板の集まりです。世界的に広く使われているものに、ドイツのVITA社(ヴィタしゃ)のシェードガイドがあります。
VITAシェードガイドの記号の意味(A・B・C・D)
最も基本的な「VITA classical(クラシカル)」というシェードガイドは、全16色を色味(しょくみ=色合いの系統)ごとに4つのグループに分けています。記号のアルファベットは、この色味の系統を表しています。
| 記号 | 色味の系統 | イメージ |
|---|---|---|
| A | 赤みがかった茶系 | 多くの日本人に近い色味 |
| B | 赤みがかった黄系 | 明るめで白く見えやすい |
| C | グレー系 | くすみのある色味 |
| D | 赤みがかったグレー系 | やや暗めの色味 |
そして、アルファベットの後ろに付く数字(A1・A2・A3…)は、数字が小さいほど明るく、大きいほど暗い(濃い)ことを表します。たとえば同じAグループでも、A1のほうがA3より明るい、という具合です。
つまり、記号の読み方はとてもシンプルで、「アルファベットで色のグループを見て、数字で明るさを見る」だけです。「A2」なら『赤みがかった茶系(A)の、明るめ(2)』というように、2つの情報をひとつのコードにまとめている、と考えてください。
たとえるなら、洋服のサイズ表記に似ています。「M」「L」が大まかな系統で、その中の番手や号数が細かい程度を表すのと同じで、記号と数字の組み合わせで一着(=ひとつの色)が決まる、というイメージです。
記号・数字で「明るさの段階」を表すしくみ
つまり、シェードガイドの記号は「アルファベット=色味の系統」「数字=明るさの段階」という2つの情報を組み合わせて、歯の色を表しているわけです。たとえるなら、絵の具を「色の種類(赤・黄・灰)」と「濃さ(薄い→濃い)」の2軸で整理しているようなイメージです。
VITA classicalの16色を明るい順に並べると、一般にB1が天然歯の中で最も明るい段階とされ、その次にA1が続く、という並びになります。下の表は、明るいほうのよく使われる段階を例として並べたものです(実際のガイドはさらに細かく分かれています)。
| 明るさの順(例) | 記号 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 明るい | B1 | 天然歯では最も明るいとされる段階 |
| ↓ | A1 | 白さを実感しやすい明るい段階 |
| ↓ | A2 | 自然で健康的に見えやすい段階 |
| ↓ | A3 | 日本人の平均に近いとされる段階 |
| 暗い(濃い) | A3.5〜 | やや黄み・濃さが目立つ段階 |
なお、ホワイトニングの経過を細かく追うために、明るさの段階を多数のレベルに分けて並べた専用のシェードガイドもあります。たとえばVITA社の「Bleachedguide 3D-MASTER(ブリーチドガイド)」は、明るさを29段階に細かく分けて、漂白(白くする処置)の経過を観察するために作られたもので、米国歯科医師会(ADA)でも患者さんとの共有に役立つ道具として紹介されています。
段階の数が多いほど、わずかな変化も拾いやすくなります。たとえるなら、定規の目盛りが1cm刻みか1mm刻みかの違いで、後者のほうが「ほんの少しの変化」まで読み取れる、というイメージです。
つまり、白さを大まかにグループ分けして見るならVITA classical、ホワイトニングの細かい経過を段階で追うならブリーチドガイド、というように、目的によって使う物差しが選ばれます。どちらを使うにせよ、同じ物差しを前後でそろえて当てることが、正しく段階を比べるコツです。
もう一つ補足すると、シェードガイドの記号は「色味」と「明るさ」という色の性質を組み合わせた表記であり、絶対的な”白さの点数”ではありません。そのため、ある記号から別の記号への変化が「何点アップ」と単純な足し算で表せるわけではない、という点は知っておくと安心です。
日本人の歯の平均的な明るさ・目標レベルの考え方
「自分の歯は黄色い気がする…」と気にされる方は多いものです。でも、その色味は決して特別なことではなく、日本人の歯の平均的な範囲に収まっていることがほとんどです。ここでは、平均的なレンジ(範囲)の一般論と、目標レベルをどう考えるかを整理します。
日本人の歯はやや黄みがあるレンジが一般的
一般に、日本人の歯の色はA3〜A3.5あたり、つまりやや黄みのあるレンジに多いとされています。これは「色が悪い」のではなく、自然な歯の色味の範囲です。
なぜ黄みがかって見えやすいかというと、日本人は歯の表面を覆うエナメル質(歯の一番外側の硬い層)が比較的薄く、その下にある象牙質(ぞうげしつ=歯の本体部分で、もともと黄みがかった組織)の色が透けて見えやすい傾向があるためと言われています。たとえるなら、薄い白い紙の下に黄色い紙を敷くと、表からも黄色っぽく見えるのと同じイメージです。歯と口の健康に関する基礎知識は、厚生労働省のe-ヘルスネットでも確認できます。
つまり、歯が黄みを帯びて見えるのは「汚れているから」というより、歯の構造そのものに由来する自然な現象でもある、ということです。そのため、ていねいに歯みがきをしていても、もともとの色味は変わりにくい場合があります。
また、白さの感じ方には年齢による変化もあります。一般に、加齢とともにエナメル質はすり減って薄くなり、象牙質の黄みがより透けやすくなる傾向があるとされます。「昔より歯が黄ばんできた気がする」という実感には、こうした背景があると考えられています。
「真っ白」を過度に目指さない選択肢もある
白さのレベルは高ければ高いほど良い、というものではありません。肌や唇の色、口元の印象とのバランスで、自然に見える白さの範囲を選ぶという考え方もあります。
つまり、目標は「とにかく一番白いレベル」ではなく、「自分にとって自然で心地よく見える段階」。たとえば、ナチュラルな印象を保ちたい方はワントーン明るいくらいを目標にし、しっかり白さを出したい方はより明るいレベルを目指す、というように、ゴールは人それぞれでよいのです。どのあたりが自分に合うかは、後述するように歯科医師とシェードを見ながら相談して決めるのが安心です。
考え方の目安として、いくつかのタイプ別に「ちょうどよく感じやすいレベル感」を整理すると、次のようになります。あくまで一例で、最終的には個人の希望とお口の状態によって変わります。
| 目指したい印象 | 目標レベルの考え方(例) |
|---|---|
| 気づかれない範囲で自然に | 現状からワントーンだけ明るく |
| 健康的で清潔感のある白さ | A2前後の自然に見えやすい段階 |
| はっきり白さを実感したい | A1〜B1など明るめの段階 |
たとえるなら、部屋の照明を選ぶのと似ています。明るすぎても落ち着かず、暗すぎても物足りない——自分が一番心地よく過ごせる明るさを選ぶのと同じで、歯の白さにも「自分にとっての適度」があるのです。
ホワイトニングで何レベル明るくなる?
いちばん気になるのは「結局、自分は何レベル明るくなるの?」という点ですよね。ここは正直にお伝えすると、はっきりした数字を約束できるものではありません。なぜそうなのか、どう確認していくのかを順に説明します。
明るくなる度合いには個人差がある
ホワイトニングで何段階明るくなるかは、もともとの歯の色や歯質、着色の原因によって個人差があります。同じ施術をしても、明るくなりやすい方もいれば、ゆっくり変化する方もいるのが実際のところです。
たとえば、加齢による黄ばみは比較的反応しやすいとされる一方、特定の薬剤の影響などによる変色は変化が出にくいことがあるとされています。そのため、「○レベル必ず上がる」と断定することはできず、「個人差があります」という前提でとらえることが大切です。
明るくなりやすさを左右しやすい要素としては、たとえば次のようなものが挙げられます。これらが組み合わさるため、同じ施術でも結果に幅が出るわけです。
| 要素 | レベルの変化への関わり方(傾向) |
|---|---|
| もともとの歯の色 | 黄みが強い歯は変化を実感しやすいことがある |
| 変色の原因 | 加齢や着色は反応しやすく、薬剤性などは出にくいことがある |
| 歯質・エナメル質の状態 | 個人差があり、結果に幅が出る要因となる |
| 施術の方式・回数 | 回数を重ねるほど段階的に変化が出やすい傾向 |
つまり、「何レベル上がるか」は、宝くじのように運任せなのではなく、いくつかの条件の組み合わせで決まるもの、ということです。だからこそ、施術前にお口の状態を診てもらい、おおよその見通しを相談しておくことに意味があります。
施術前後をシェードで客観的に比較する
では何を頼りにすればよいかというと、シェードガイドによる前後比較です。施術前に「いまはこの段階」と記録し、施術後に同じガイドを当てて「ここまで明るくなった」と確認することで、変化を客観的に把握できます。
たとえるなら、ダイエットで「なんとなく痩せた気がする」ではなく、同じ体重計に毎回乗って数字で確かめるのと同じです。主観の印象ではなく、同じ物差しでの記録が、満足度の高い結果につながります。歯科医院では写真と合わせて記録することも多く、変化が分かりやすくなります。
つまり、「何レベル明るくなるか」は事前に断定できないものの、シェードで前後を比べれば、自分の変化はきちんと見える化できる、ということです。
もう一つ知っておきたいのは、見え方には「慣れ」も影響する、という点です。毎日自分の歯を見ていると、少しずつ明るくなっても変化に気づきにくいことがあります。施術前にシェードを記録しておくと、「最初はこの段階だった」と客観的に振り返れて、変化を実感しやすくなります。
たとえるなら、子どもの身長を柱に印を付けて記録しておくのと同じです。毎日一緒にいると伸びに気づかなくても、印と比べれば「こんなに伸びた」とはっきり分かる——シェード記録は、歯の白さでこの役割を果たしてくれます。
方式別・レベルの上げ方の違い
ホワイトニングにはいくつかの方式があり、「レベルの上がり方」や「白さの保ち方」に違いがあります。「早く上げたい」のか「ゆっくり確実に保ちたい」のかで、向いている方式が変わります。ここでは方式ごとの特徴を整理します。
オフィス・ホーム・デュアルの違い
歯科医院で行う医療ホワイトニングには、主に次の3つの方式があります。それぞれ、白さのレベルの上がり方と維持のしやすさに傾向の違いがあります。
| 方式 | 行う場所 | レベルの上がり方の傾向 |
|---|---|---|
| オフィス | 歯科医院 | 短期間で明るさを実感しやすい |
| ホーム | 自宅(医院でトレー作製) | ゆっくり段階的に明るくしていく |
| デュアル | 医院+自宅の併用 | 早く上げて、その後に定着させる |
つまり、オフィスは短期集中で実感、ホームはゆっくりじっくり、デュアルは併用で早さと持ちの両取り、という整理になります。たとえるなら、オフィスは「短期で集中トレーニング」、ホームは「毎日コツコツ」、デュアルは「両方を組み合わせる」イメージです。各方式の詳しい仕組みはホワイトニングの仕組みの解説記事もご覧ください。
ここで「明るさの上がり方」をもう少しイメージしやすく言い換えてみましょう。オフィスは、初回で「おっ、明るくなった」と感じやすい一方、上がったレベルが落ち着くまでに少し時間がかかることがあります。ホームは、最初の数日は変化が分かりにくくても、続けるうちにじわじわと段階が上がっていく感覚です。
つまり、同じ「レベルを上げる」でも、上がり方のカーブ(変化の曲線)が方式によって違う、ということです。「結婚式まで時間がない」のか「急がず自分のペースで」なのか——目的に合わせて選ぶと、納得感のある結果につながりやすくなります。
なお、どの方式も歯科医院で行う、または歯科医院の管理のもとで行う医療行為です。市販品やサロンのセルフケアとは使う薬剤や管理体制が異なるため、目指せるレベルや安全面の考え方も別物だと理解しておくとよいでしょう。
白さの維持とレベルの関係
大切な前提として、上げたレベルは永久には続きません。飲食や生活習慣によって、白さは少しずつ元に戻る(色戻り・後戻り)のが一般的です。これは髪のカラーが時間とともに退色していくのと似ています。
傾向として、オフィスのみよりも、ホームやデュアルのほうがレベルを保ちやすいとされます。そのうえで、数か月ごとのタッチアップ(部分的な追加施術)で、目標レベルを維持していくという考え方が現実的です。つまり、レベルは「一度上げて終わり」ではなく、「上げて、保つ」ものとして考えると、満足が長続きします。自分に合う方式の選び方は、おすすめの選び方の解説記事も参考になります。
色戻りのスピードには、ふだんの飲食も関わります。コーヒー・紅茶・赤ワイン・カレーなど、色の濃い飲食物は着色のもとになりやすいとされます。これらをよくとる方は、白さが戻りやすい傾向がある、と考えておくとよいでしょう。
たとえるなら、白いシャツと同じです。こまめにお手入れしていても、毎日コーヒーをこぼせば色がつきやすい——歯の白さも、生活習慣によって”戻りやすさ”が変わる、というイメージです。だからこそ、上げたレベルをどう保つかまで含めて計画しておくと安心です。
目標レベルの決め方と注意
「じゃあ、自分は何レベルを目指せばいいの?」という疑問にお答えします。目標レベルは、自分の希望と、お口の状態の両方を踏まえて、歯科医師と相談しながら決めるのが基本です。ここでは決め方のコツと、知っておきたい注意点を整理します。
なりたいレベルを歯科医師とシェードで擦り合わせる
目標を決めるとき大切なのは、言葉だけでイメージを伝えないことです。「白く」「ナチュラルに」といった言葉は、人によって思い浮かべる白さが違うからです。
そこで役立つのがシェードガイドです。色見本を見ながら「このくらいの段階を目指したい」と具体的に擦り合わせることで、仕上がりのイメージのズレを防げます。たとえるなら、美容院で「明るくして」と言うだけでなく、ヘアカタログを指さして「このトーン」と伝えるのと同じ要領です。
すり合わせのときは、「気になっている場面」を一緒に伝えるのもおすすめです。たとえば「人前で話す仕事なので清潔感を出したい」「写真うつりを良くしたい」など、目的を共有すると、それに合った現実的なレベルを提案してもらいやすくなります。
つまり、目標レベルは”数字を決める作業”というより、”なりたい印象を言葉と色見本ですり合わせる作業”だと考えると、相談がスムーズになります。理想と現実のあいだで、無理のない着地点を見つけていくイメージです。
人工物は同じレベルにならない点に注意
もう一つ大切な注意点があります。ホワイトニングの薬剤が作用するのは天然歯だけで、詰め物・被せ物・差し歯・セラミック・インプラントなどの人工物は白くなりません。
つまり、前歯に人工物がある状態で天然歯だけを明るくすると、まわりが明るくなったぶん人工物の色だけ浮いて見える、ということが起こり得ます。その場合は、天然歯を希望レベルまで白くしてから、人工物の色をそのレベルに合わせて作り直す、といった順番を工夫することが多いです。
たとえるなら、壁の一部だけを塗り替えたときに、その部分だけ色が浮いて見えるのと同じです。全体のトーンをそろえるには、塗り替えの順番や色合わせを計画的に進める必要がある——人工物のある歯の白さも、同じ考え方で段取りを組みます。
そのため、過去に詰め物・差し歯・セラミックなどの治療を受けたことがある方は、その情報をカウンセリングで伝えておくと、目標レベルと仕上がりのイメージをより正確にすり合わせられます。目標レベルを決めるときの注意点を、次にまとめます。
- 「白く」ではなく、シェードガイドの段階で具体的に目標を伝える
- 肌・唇・口元とのバランスで自然に見えるレベルも検討する
- 前歯などに人工物がある場合は、色合わせの順番を相談する
- 何レベル上がるかは個人差がある前提で、前後をシェードで確認する
- 上げたレベルの維持(タッチアップ)まで含めて計画する
これらをカウンセリングで一つずつ確認しておくと、「思っていたのと違う」を防ぎやすくなります。ホワイトニング全体の流れはホワイトニング完全ガイドでも見渡せます。
自由診療における留意事項
歯科医院で行う美容目的の医療ホワイトニングは、自由診療(公的医療保険が使えない自費の診療)にあたります。安心して検討いただけるよう、あらかじめご確認いただきたい点をまとめます。
自由診療であり公的医療保険が適用されない旨
美容を目的としたホワイトニングは、公的医療保険の適用対象外の自由診療です。そのため費用は全額自己負担となります。また、美容目的のホワイトニングは原則として医療費控除(1年間の医療費が一定額を超えた場合に税金が軽減される制度)の対象外とされています(参考:国税庁「医療費控除の対象となる医療費」)。
標準的な治療内容(一般的な施術の流れ)
一般的には、(1)カウンセリングと口腔内チェック、施術前のシェード(白さの段階)確認 →(2)必要に応じたクリーニング →(3)薬剤塗布(オフィス)またはトレー作製と薬剤の処方(ホーム)→(4)施術後のシェード確認とメンテナンスの説明、という流れで進みます。むし歯や歯周病がある場合は、安全のため先に治療を行います。
必要な費用の目安(標準的な費用レンジ)
費用は医院により異なりますが、目安として、オフィスは2万〜7万円程度/回、ホームは2万〜4万円程度(初回トレー+薬剤)、デュアルは3万〜8万円程度(いずれも税込)です。これとは別に、カウンセリング料・クリーニング代・薬剤の追加購入費・タッチアップ費用などの付帯費用がかかる場合があります。正確な費用は、カウンセリングでお見積もりをご確認ください。
想定される副作用・リスク
一時的な知覚過敏(冷たいものなどがしみる状態)、歯肉・粘膜への一時的な刺激、白濁(一時的に歯の一部が白く見える状態)などが起こることがあります。多くは一時的ですが、症状が続く場合は歯科医師にご相談ください。また、白くなる度合い(レベル)には個人差があり、人工物や一部の変色歯では十分な効果が得られないことがあります。歯科医療に関する一般的な情報は、日本歯科医師会でも確認できます。
お問い合わせ方法
受けられるかどうか、どのくらいのレベルを目指せるか、費用の詳細などは、お口の状態によって異なります。気になる点は、東京銀座有楽町矯正歯科までお気軽にお問い合わせください。診察のうえで、一人ひとりに合った方法と目標レベル、費用をご案内します。
よくある質問(FAQ)
ホワイトニングで何レベルまで白くなりますか?
もともとの歯の色や歯質、着色の原因によって個人差があり、「必ずここまで」と断定できるものではありません。多くは施術前よりシェード(白さの段階)が明るくなりますが、目指せるレベルは人それぞれです。施術前後を同じシェードガイドで比較しながら、無理のない範囲で目標を目指します。
シェードガイドとは何ですか?
歯の白さの段階を判定するための色見本の板です。世界的にはVITA社のものが広く使われ、A・B・C・Dのアルファベットで色味の系統を、数字で明るさの段階を表します。数字が小さいほど明るく、大きいほど濃い色味になります。
芸能人のような白さは何レベルですか?
一般に天然歯ではB1やA1あたりが明るい段階とされますが、見た目の白さは照明・メイク・撮影の条件にも左右されます。同じ白さを誰もが目指せるとは限らず、肌や口元とのバランスで自然に見えるレベルを選ぶ考え方もあります。理想の白さは、シェードガイドを見ながら歯科医師にご相談ください。
上げたレベルは維持できますか?
白さは永久ではなく、飲食や生活習慣により少しずつ戻るのが一般的です。傾向として、ホームやデュアルは比較的保ちやすいとされます。数か月ごとのタッチアップ(部分的な追加施術)や日々のケアで、目標レベルを維持していくのが現実的です。
白さのレベルはどうやって測りますか?
歯科医院では、シェードガイドを歯の隣に当てて、一番近い色板を選ぶ方法で判定します。前後を同じガイド・同じ条件で比べることで、どれだけ明るくなったかを客観的に確認します。写真と合わせて記録することもあります。
詰め物や差し歯もレベルは上がりますか?
ホワイトニングの薬剤が作用するのは天然歯のみで、詰め物・差し歯・セラミック・インプラントなどの人工物は白くなりません。天然歯を明るくした後に人工物の色を合わせ直すなど、順番の工夫が必要なことがあるため、事前に歯科医師にご相談ください。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。ホワイトニングの「レベル」とは、歯の白さがどの段階にあるかを表す目安で、シェードガイド(色見本)を使って判定します。アルファベットが色味の系統、数字が明るさの段階を表し、数字が小さいほど明るい、という見方が基本です。
日本人の歯は平均的にやや黄みのあるレンジが一般的で、目標は「とにかく真っ白」ではなく、自分にとって自然で心地よく見えるレベルを選ぶ考え方もあります。何レベル明るくなるかには個人差があるため、施術前後を同じシェードガイドで客観的に比べることが大切です。
そして、なりたいレベルは言葉だけでなくシェードを見ながら歯科医師と擦り合わせること、人工物は同じレベルにならない点に注意すること、上げたレベルは維持ケアで保つこと——この3つを押さえておくと、満足度の高い結果につながりやすくなります。
東京銀座有楽町矯正歯科では、お口の状態を確認しながら、シェードガイドを用いて目標レベルのすり合わせを行い、一人ひとりに合ったホワイトニングのご提案をしています。「自分はどのレベルを目指せる?」と気になっている方も、まずはお気軽にご相談ください。



